この記事では、北海道から沖縄までの風習をわかりやすく整理し、“ひな祭りの地域差”を丁寧に紹介します。
ひな祭りの地域差はどうして生まれた?

ひな祭りは全国で共通の文化を持ちながらも、次の理由で地域差が大きくなりました。
- 気候の違い(春の訪れの時期)
- 旧暦の風習が残る地域
- 歴史的な行事(流し雛など)の影響
- ひな人形の流通・職人文化の違い
その地域の特徴が色濃く出るため、「ひな祭りは地域を知る手がかり」にもなります。
全国「ひな祭り」の主な地域差まとめ(一覧表)
まず、主要な違いを表で一覧にまとめます。
| 地域 | 特徴 |
|---|---|
| 北海道・東北 | 旧暦ひな祭り(4月3日)を行う地域も、雪国のため春を待つ風習が強い |
| 関東 | 現代の一般的な「3月3日」ひな祭りの中心的文化圏 |
| 関西 | お内裏様とお雛様の左右が関東と逆・食文化も多様 |
| 北陸 | 雪国で遅いひな祭り・独自の職人文化が強い |
| 中国・四国 | 流し雛の文化が盛ん・古い風習が残る |
| 九州 | 豪華な食文化・広くひな祭り行事が根付く |
| 沖縄 | ひな祭りの文化は薄く、旧暦行事が中心 |
ここから、地域ごとの風習を詳しく解説していきます。
北海道・東北地方のひな祭り
北海道や東北は雪が多く、春の訪れが遅いため、次の特徴があります。
① 旧暦のひな祭り(4月3日)を行う地域がある
北海道や東北の寒冷地域では、旧暦の4月3日にひな祭りを行う家庭が今もあります。
② 食べ物にも地域差がある
-
- 甘塩っぱい「ひなあられ」
四国地方(香川・徳島・愛媛・高知)のひな祭り
四国は温暖な気候が多く、古い風習と現代的なアレンジの両方が残る地域です。
① 流し雛文化が残る地域が多い
鳥取・島根に近い文化圏で、川にひな人形を流す伝統行事を続けている地域があります。
② 吊るし雛も盛ん
愛媛・香川を中心に、手作りの吊るし飾りを家庭に飾る家庭が多いです。
③ 食文化は海産物が中心
海に囲まれた地域のため、食卓には“海の幸”が多く登場します。
-
-
- 鯛めし
- 海鮮ちらし
- 地元の和菓子
-
特に「鯛」は縁起物としてひな祭りに登場しやすい食材です。
九州地方(福岡・熊本・鹿児島など)のひな祭り
九州は“ひな祭り行事がとても盛ん”な地域のひとつです。
① 豪華なひな飾り文化
特に福岡・佐賀・長崎は、古くから交流があった地域のため、豪華で華やかなひな人形文化があります。
② 食文化がとても豊か
-
-
- ちらし寿司の具材が豪華(海鮮・野菜)
- 甘い味付けのお菓子が多い
- 餅文化が強い地域もある
-
③ 雛壇に飾る人形の種類が多い地域も
地域によっては、ひな人形以外にも「市松人形」や「家族人形」を飾る風習が残っています。
沖縄地方のひな祭り
沖縄のひな祭りは本土とは大きく異なります。
① 本土式ひな祭りは“近年”広まった文化
沖縄は旧暦文化が強く、本来はひな祭りが根付いていませんでした。
しかし観光文化の発達もあり、近年は家庭でもひな祭りを楽しむ姿が増えています。
② 食文化は沖縄独自のもの
-
-
- ジューシー(沖縄風炊き込みご飯)
- サーターアンダギー
- ちんすこう
-
必ずしもひな祭りに固定されていませんが、地域の祝い事に登場するお菓子として人気です。
お内裏様とお雛様の“左右の違い”(全国で違う風習)
ひな祭り最大の地域差と言われるのが、「お内裏様とお雛様をどちらに飾るか」です。
| 地域 | 並び | 理由 |
|---|---|---|
| 関東 | 向かって右:お内裏様 | 西洋式の影響(右が上位) |
| 関西 | 向かって左:お内裏様 | 京都御所の伝統に基づく |
どちらが間違いということはなく、住んでいる地域や家庭の伝統を優先して問題ありません。
旧暦ひな祭りを行う地域(4月3日)
雪国・寒冷地では、ひな祭りを旧暦で行う地域が多くあります。
旧暦ひな祭りがある地域
-
-
- 北海道の一部
- 東北(青森・秋田・岩手・山形など)の一部
- 北陸(富山・福井など)
- 長野県の一部
- 山陰地方の一部
- 九州の一部(鹿児島など)
-
理由はとてもシンプルで、
このため、本州でも標高の高い地域や農村部などでは今も4月3日が一般的です。
ひな人形の地域別の特色(歴史と職人文化)
地域差は食文化だけでなく、ひな人形にも大きく見られます。
① 京都の伝統・京雛
気品ある顔立ち・繊細な装飾・豪華な衣装が特徴。
ひな人形の最高峰として知られています。
② 関東の現代的・関東雛
比較的現代風で、コンパクトなデザインや収納型が多く、マンション文化の中で発展。
③ 北陸・加賀雛
金箔や加賀友禅を用いた豪華絢爛なデザインが特徴。「飾る」文化が強い地域です。
④ 九州の伝統色の強い雛
人形の種類が多い地域で、豪華な段飾りが今も人気です。
地域差にまつわるよくある質問(Q&A)
Q1:関東と関西、どちらの並びが正しいの?
どちらも正解です。
家庭の伝統やお住まいの地域に合わせて大丈夫です。
Q2:食べ物は地域ごとに違っても問題ない?
もちろん問題ありません。
ひな祭りは「願い」を込める行事であり、食文化の正解は地域ごとに異なります。
Q3:4月3日に行うのは変?
旧暦の地域ではむしろ普通です。
雪国や山間部では春の気配が出る4月の方が行事に向いています。
Q4:沖縄はひな祭りがないの?
本土とは異なりますが、近年は一般家庭でもひな祭りを行う家庭が増えています。
まとめ|ひな祭りは地域ごとの“文化の違い”を楽しむ行事
その違いは、その土地の気候・歴史・食文化が育んだもの。
どの風習も間違いではなく、地域ごとの豊かな個性です。
意味を知ることで、ひな祭りはもっと深く、もっと楽しい日本の行事になります。

コメント